アレクサンドル・ボロディン

アレクサンドル・ボロディン

作曲

1833 — 1887
1833年にサンクトペテルブルクで、グルジア系の領主とロシア人女性との非嫡出子として生まれる。幼いころからピアノ、フルート、チェロの演奏において音楽の才能を示していた。しかし学問にも優れていたため、始めは医学を専攻。学業を終えると軍に勤務していたが、サンクトペテルブルク大学の医学部で職を得て、有機化学の研究家として偉大な業績を残した。 並行して作曲家としても活動。1863年にバラキレフと出会い、作曲を本格的に習い始める。1869年にはバラキレフの指揮で交響曲第1番が初演された。 同じ年、歌劇《イーゴリ公》に着手。ボロディンを代表する重要な作品とみなされており、中でも《ダッタン人の踊り》はもっとも有名な曲である。その他室内楽や交響詩《中央アジアの草原にて》(1880年) なども、現在でもたびたび演奏される。 1887年に急死し、多忙のため完成に至らなかった《イーゴリ公》はリムスキー=コルサコフとグラズノフの補筆・改訂により、完成させられた。 ボロディンの残された作品は少なく、未完成ものが多く存在している。