ジョン・ブル

おそらくウェールズで1562年に生まれたとされる。1573年からヘレフォード大聖堂の聖歌隊員となって、鍵盤楽器の演奏を習い始めた。 オックスフォード大学で学んだあと、王室礼拝堂のオルガニストに就任。その後ロンドンのグレジャム・カレッジで教授となった。 鍵盤楽器奏者や作曲家として高い能力を持ち合わせていたが、スキャンダルの多い人生だったという。エリザベス女王のスパイとも噂されたほどで、謎の多い生涯を送った。 断罪から逃れるためひそかにイギリスを逃れ、ベルギーに移住。アントワープ大聖堂のオルガン奏者に就任した。同地で1628年に他界。 多くの作品を残したが、中でも鍵盤楽器のための作品集や、120を超えるカノン集、美しいアンセムで知られている。