シャルル・グノー

シャルル・グノー

作曲

1818 — 1893
1818年パリに生まれる。ピアニストであった母の手ほどきでピアノを始め、パリ音楽院で作曲を学ぶ。ローマ大賞を受賞し、作曲家としてのキャリアをスタート。ローマ留学後1843年にパリにもどり、オルガニストとして活動する。歌劇《サッフォー》(1851年) や2つの交響曲の作曲もするものの、当初は際立った活躍はなかった。しかし1859年に歌劇《ファウスト》を発表し、大きな成功を収める。彼はフランス語でゲーテの原作を愛読しており、構想は長く暖めていたと考えられる。同作は最も有名なグノーの作品だが、歌劇《ロメオとジュリエット》(1867年)でも人気を集め、このオペラは現在でも世界的に上演されている。 1870年以降、戦乱を避けてイギリスに移住。王立合唱協会の指揮者に就任したことをきっかけに、声楽曲や合唱曲を多く書くようになる。この時期の作品としては、特にオラトリオ《贖罪》(1882年) や《死と生》(1885年) がよく知られている。バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻第1曲の前奏曲をもとにした「アヴェ・マリア」(1859年) も有名で、好んで演奏される。 歌曲においても、美しい旋律と豊かな色彩の和声を示し、フランス近代歌曲に重要な功績を残した。1893年、パリ郊外で没。