ローランド・ビリャソン

ローランド・ビリャソン

テノール

世界屈指のオペラ・カンパニーやオーケストラと魅力的な演奏を繰り広げるローランド・ビリャソンは、音楽界で群を抜いて絶賛され愛されているスターの一人として、確固たる地位を確立した。今日、最も多彩な顔を持つ音楽家の一人である彼は、演奏活動はもとより、舞台演出家、小説家、そしてテレビ番組のパーソナリティとして、華々しいキャリアを築いている。 1999年、ビりャゾンはプラシド・ドミンゴ主宰のコンクール「オペラリア」で複数の最優秀賞を受賞し、国際的な音楽シーンに踊り出た。その後、世界屈指の舞台に立ち、《椿姫》のアルフレード、《リゴレット》の公爵、グノー作曲《ロメオとジュリエット》と《ファウスト》の題名役、オッフェンバック作曲《ホフマン物語》のホフマン、プッチーニ作曲《ラ・ボエーム》のロドルフォ、チャイコフスキー作曲《エフゲニー・オネーギン》のレンスキー、ヴェルディ作曲《ドンカルロ》の題名役などの当たり役で人気をさらった。コンサート歌手ならびにリサイタル歌手としても高く評価されているビリャソンは、世界各地の舞台で、一流のオーケストラや指揮者と共演している。ザルツブルク音楽祭でプラシド・ドミンゴとジャナンドレア・ノセダ指揮ミュンヘン放送管弦楽団、ヨーロッパ各地の会場でチェチーリア・バルトリとチューリヒ歌劇場“ラ・シンティッラ”オーケストラ、モントリオールでヤニック・ネゼ=セガン指揮モントリオール・メトロポリタン管弦楽団と、それぞれ共演している。また、ドイツとオーストリアでゲロルト・フーバーと、ミラノ・スカラ座とベルリン国立歌劇場でダニエル・バレンボイムと、リサイタルを行った。頻繁に共演を重ねているキャリー=アン・マシソンとは、ザルツブルク音楽祭、パリのオペラ座およびサル・ガヴォー、ミュンヘンのプリンツレーゲンテン劇場などでリサイタルを開いた。2007年にドイツ・グラモフォンの専属録音アーティストになり、2008年にソロ・アルバム第1弾『空と海』をリリースした。 多才なビリャソンは、2010年と2011年に英国のテレビ番組「Popstar to Operastar」で助言者と審査員を務めた。定期的にBBCとドイツの放送局ZDFのテレビ番組に出演し、ZDFでは2012年から4年連続でエコー・クラシック賞授与式のホストの一人を務めた他、数多くの文化番組の司会を任された。また、ARTEの番組「Stars von Morgen」の司会者でもある。2011年にはリヨン歌劇場で上演されたマスネ作曲《ウェルテル》で舞台演出家デビューを果たし、高い評価を得た。続けて2012年に、バーデン・バーデン祝祭劇場でドニゼッティ《愛の妙薬》を演出し、ネモリーノ役で出演。2014–2015年シーズンには、さらに3作品を初めて演出した(ウィーンでのドニゼッティ《ヴィーヴァ・ラ・マンマ》、ベルリンでのプッチーニ《つばめ》、バーデン・バーデンでの《椿姫》)。パリでの演出家デビューは2021年夏で、シャンゼリゼ劇場にてベッリーニ作曲《夢遊病の女》を演出。優れた作家でもあるビリャソンは、これまで3作の小説を書いている。2017年には、ザルツブルク・モーツァルテウム財団が毎年開催するモーツァルト週間の芸術監督に就任した。