ピエール・ブーレーズ

ピエール・ブーレーズ

指揮、作曲

1925 — 2016
1925年フランスのモンブリゾンで生まれる。幼いころからピアノのレッスンと聖歌隊への参加で音楽に親しんでいた。ただそのころは趣味の範囲であり、その後最初は数学を専攻する。しかし1944年にパリ国立音楽院に入学。メシアンのクラスで和声法を学ぶ。その後短期間ルネ・レイボヴィッツにも師事し、自身のスタイルを確立していった。フルートとピアノのためのソナチネ (1946年) 、ピアノ・ソナタ第2番 (1948年) などを経て、2台ピアノのための「構造 Ⅰ」(1952年) でトータル・セリエズムの技法に到達する。その後「管理された偶然性」の考えに基づき、ピアノ・ソナタ第3番 (1957年) 、管弦楽曲《プリ・スロン・プリ - マラルメの肖像》(1962年) などを生み出した。 1954年に現代音楽のコンサート・シリーズ「ドメーヌ・ムジカル」を立ち上げ、1958年からは指揮者としてのキャリアもスタートさせる。南西ドイツ放送交響楽団を指揮したのを皮切りに、クリーヴランド管弦楽団の首席客演指揮者や、BBC交響楽団とニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督などを歴任。バイロイト音楽祭では、1970年から3度にわたりパルジファルの新演出も指揮した。 1977年にはフランス国立音響音楽研究所を設立。初代所長となり、芸術と科学技術が集約する場の発展に寄与した。 2016年、居住地バーデン・バーデンで死去。